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するものメタルアルバムレビュー #22

今回は聖飢魔IIのBIG TIME CHANGESを紹介。

 

トラックリストはこんな感じ。

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前作では作曲の中心人物だったジェイル大橋が脱退し、新たにルーク篁が加入して初の作品。

 

今回も前作同様作品のバラエティさは健在なのだが、様式美正統派メタルからは少し離れた楽曲が並ぶ。それは#1をまず聴くとそれはよく分かるのではないか。

 

アルバムタイトル曲でもある#6もこれまでに無かったような曲であるし、ゼノン石川のテクニックが炸裂するフュージョン系のベースが楽しめる#2も個人的には好み。ただ、この路線変更をどう思うかは正直人それぞれで、賛否の否の方よりの人もそれなりにいるんじゃないかとは思われる。

 

とはいえ、ルーク篁の挨拶がわりの一撃とも言える#3のようにしっかりしたメタル楽曲もあるからそこまで否の意見を持っていたとしても不満ばかりが残るということはないんじゃないかな。

最後を締めるのはエース清水が甘い声で歌うバラードも異色ではありながらもいい感じ。

 

ただ、個人的にこの作品で正統派なメタルから方向転換した事により、メタルバンドなのかハードロックバンドなのかよく分からない状態になってきてしまうひとつのターニングポイントな気はする。

 

聖飢魔IIといえば蝋人形の館に代表されるような悪魔らしい感じが世間のイメージなのだが、段々とその世間のイメージとやりたい音楽の剥離が始まってきたのがこの頃だったのかなあと。

そういう意味では通に向けておすすめ出来るかと言われるとどうなのだろう、という気はしてしまう。

 

いずれにせよ初心者には聴きやすいとは思うんですけどね。まあこのアルバムを聖飢魔IIの入り口にする人ってほとんどいないと思いますが……

 

個人的初心者おすすめ度 86点

個人的通向けおすすめ度 83点

個人的満足度 84点