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アイキス感想

 

前に放課後シンデレラの記事を出しましたが、間髪入れずにプレイを開始したのがアイキス。友人数人がギャルゲーに興味を持ったので色々紹介していた中で(アラサーになってそれは大丈夫かとかそういうツッコミはさておき)戯画シリーズに興味を持った友人がおりまして。1月にアイキスシリーズがSwitchで大幅にセール価格で販売されていたので、いいきっかけだと思い購入した、というのが購入経緯ですかね。

 

アイキスの舞台は有杜学園。俺にとっては懐かしい10年くらい前にプレイしたキスアトの舞台と同じで、キスアトの作中の頃から5年後という時間が経過しているらしい。実際プレイしていても前作のヒロインの名前や、見た事ある場所などが出てきて懐かしいなあ、なんて気分になる。

 

話の内容としてはやはり美術学校という点を活かしたストーリー展開になるのだが、キスアトほどのシリアスな展開にはならず、美術の話もキスアトほど重大な絡みはなく、物語を彩る要素として絡んでくる…と言ったような程度の扱いとなっている。

 

攻略は共通ルートから三枝姉妹ルートと先輩ルート、そしてSwitchで追加された真珠ルートに別れていき、三枝姉妹ルートはそのままヒナタとアヤメルート、先輩ルートはそのまま純子と杏ルートにそのまま別れていく、という流れ。

 

以後ネタバレが始まるためかなり空間を作ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

選択肢もこの手のゲームの中では特に少なく、女の子を攻略していくという感覚よりも学園もののラノベをボイス付きで見ているという感覚の方が近い。こればっかりは個々の好き嫌いが割と出ると思うが、個人的には特に気にならなかった。

 

共通ルートは意図的に大きな事件が起きるとかはなく、ものすごく日常的な会話が多いのが特徴か。その中でも登場人物の機敏な感情の表現とかも細かく描かれていて、割と感情を乗せやすいな、という印象もあった。

 

三枝姉妹ルートは主人公が絵を描いて行く事を選択し、一緒に絵を描いて行く中で姉妹との関係が深まり…同日に2人から告白をされるという胃がぶっ壊れそうな展開。そもそもこの主人公、転校続きだったという経緯もありだいぶ拗らせてる感じ。個人的には割と影がある主人公は割と好きなので良かったけど好み別れそうだなあコレ。

 

ナタルート

この後の分岐は先にヒナタルートを選択。あじ秋刀魚さんが声を担当してるからですね、はい。個別ルートはそこそこ短いのかなあこれ…というのが個人的な感想。それはそうとして、才能のある妹に嫉妬はしないけど行き詰まる姉と、自分と姉が比較されて気に病む妹という構図は面白かった。するもも兄弟と比較されても嫌な思いはないし、あいつは凄いぞと割と言える方なので共感もあったかな。ただちょっと気になった点はあって、このゲームはPCアダルトゲーからそういうシーンを引っこ抜いて追加ルートなりを入れたものになるんだが、付き合う前の姉妹共通ルートと比較してもイチャイチャの場面が少なくないか、と。恐らくPC版は美術面の話とそういうシーンとで上手くバランスを取ってたんでしょうかね。でも流石に個別入ってから程々に遠出するデートシーンもないのはびっくりだぞ。なんて事を書いてはいますが、話の内容自体はすごく面白かったのでなんかなあ、という感じ。

 

アヤメルート

アヤメはヒナタと比べて主人公に対する気持ちもより面倒くさい感じを出しているキャラでもあり、どっちかというとこっちがメインのヒロインだったんかな?という感じですかね。かなーり面倒な感じなので非常に好みは分かれるキャラだなあというのは正直思う。ただ、姉妹の秘密とかそういう根幹に関わる話とかそういうものを出してのストーリー展開は良かったし、アヤメルートの方がイチャイチャしている感じはあったな、という印象はある。アヤメルートをやるとヒナタがお姉ちゃんなのがよく分かるなあ、とそんな話もあったり。姉妹のルートの中ならこっちが好きか。

 

真珠ルート

Switch版で新規に追加されたルート。こんな感じのルートはそれこそキスアトのひじりルートを思い出す。ルートとしては明確なお付き合いみたいなゴールがある訳ではなく、ひじりルートのようにボリュームとしてもそれほどあるわけではない。最後に有紗のボイスがあったのはファンサービスみたいなものかな?一応次回予告の絵にも有紗はいたし。このルートはキスアトをプレイしていると割とおおーとなる所は多そうだと思う。実際俺はそうだったし。短いけど個人的にはお気に入りのルート。

 

先輩共通ルートは基本的に先輩2人から色々学びながら…というような展開。先輩ルートって個人的にそれほど食指が動かない方なんだが、今回は割と楽しめた…というか先輩ルートの方が個人的には良かったかな。

 

純子ルート

人間のタブーとされる事に興味津々…というか乱暴に言ってしまえばド変態な純子先輩。歳上な感じで話は展開していくけれども、そこで行き詰まって主人公に甘えて…というのは一種の王道的な展開だと思う。感性や興味が独特というある種この作品に一番うってつけのヒロインなんだけど、見てくれは清楚系美人というギャップもある意味定番とはいえ面白さを感じさせる内容だったかななあ。

 

杏ルート

個人的にボイスとキャラが1番好きだったので最後に回したルート。珍しく主人公が怒ったりする事もあり、主人公の存在感も結構あるルートではある。ただ、周囲の誤解を解くところまでは行かなかったというか、そこは描写しないんか。という肩透かしな感じはある。まあ、良くも悪くもこの作品の雰囲気考えたらそうか、とは思うんだけども。基本常識人枠なので付き合って以降も感性がぶっ飛んでる他ヒロイン3人とのかけ合いも面白かった。

 

まとめ

個別ルートに入るとヒロインや主人公のそれぞれの悩みや問題に直面するのだが、それを劇的な形で解決するのではなく、ふんわりとした着地に落とし込んだり、問題への解決への道筋を指し示すところで終わったりという流れが目立つ。これが高校という学園ものである事を考えれば、ある種リアリティのある感じとも言えるし、山も谷もない平坦なストーリーとも捉えられるので非常に評価としては人それぞれ、な感じはする。

とはいえ、流石にここまで何作も作って来たキスシリーズの作品という事もあるのかは分からないが、主人公とヒロインとのかけあいや心理描写とか、そういうところは細かくて流石だな、と思った印象。

気になるのはプレイ時間の短さなんだけど、そもそも俺が久しぶりにこの手のゲームを2週間くらいでクリアという事をやっちゃったんですよねえ。それもあって俺の気のせいなのかもしれないという点も捨てきれないので正直何とも言えない。でも多分短いとは思うよ。

最終的な感想はというと、多分プレイ時間も短い上に正直強く印象に残る場面は無いためになんとも言い難いところはあるが、少なくとも悪い作品ではないためやって後悔はしないかな、という感じですかね。キャラデザに惹かれたのであればやっていいんじゃないかと、そういうおすすめの仕方にしたいですかね。

 

次は次回作のアイキス2かなあ。