するもの書き置き場

するもが色々書いていくブログ

するものメタルアルバムレビュー #15

今回はRhapsody of Fireのファーストアルバム、Legendary Talesを紹介。

 

f:id:nascar201se:20230412202543p:image

 

当時はRhapsodyと名乗っていたイタリアのシンフォニック・パワーメタルバンド。現在はこのファーストアルバムのオリジナルメンバーはキーボードのアレックス・スタロポリしかいないが…

 

クサメタルという単語が生まれる程のバンドという事だけあってやはり仰々しい音楽である。エピックメタルと呼ばれる、こちらは割と昔からあるアルバムの中でストーリーが展開されるというのも特徴。このアルバムはエメラルドソード・サーガという名前だけ聞くと、ゲームの名前では無いかと思えるストーリーの第一部となる。

 

#1は仰々しいイントロで、そのまま#2に繋がる。この曲はキーボードでシンフォニックな感じを出しつつ、疾走パートやシンフォニックなパートがあるちょい長めの曲。バンドの実質的な1曲目からこれほど完成度の高い楽曲を持ってくるあたり、当時の人もこのバンドは只者では無いと思ったのではないか。

 

#3もシンフォニックなイントロから始まる曲。疾走感はないがメロディックな良曲。ちなみにベストアルバムにはシンフォニックバージョンがある。#4はメタルというよりもフォーク要素が強い民族音楽的な印象の強い曲。

 

#5はテクニカルなギターリフとクサいギターリフが交互にやってくるのが印象的。ファビオ・リオーネの歌唱力も魅力。あんまり語られない、ライブでもやらない曲なのはこの曲は多分ファビオじゃないと成立しないからかもしれない。

 

#6はインスト曲。#4にもあった笛の音はアレックス・スタロポリの弟のマヌエルのものかと思われる。

 

#7はこのアルバムを代表するキラーチューンと呼んでいい代物。というかとんでもなくクサい。ピロピロ要素とかギターソロとかその手の様式美を全て揃えている。ファビオがこの曲のレコーディングの時にぶちギレたというエピソードもあるくらいである。

 

#8は静かな始まりから展開するが、次第にクワイアやらオルガンやらが入り仰々しい展開に。そしてテンションが上がったところで迎える#9はするもがこのアルバムの中で最も好きな曲。まずタイトルがLord of the Thunderだもの。後ろで聴こえるオルガン、サビの重厚感あるクワイア(ファビオは歌ってないらしいけどそこはご愛嬌)とこの曲もクサメタルの様式美的なものは持っている。

 

前の曲の盛り上がりとは比較して静かな始まりから開始される#10はこのバンドのお決まりであるアルバム最後に待ち受ける大作曲。フォーキッシュなところもあればメタル要素なところもありと最後までRhapsodyのらしさを堪能させてくれる曲。

 

クサメタルとはなんぞや、と聞かれたらこのアルバムを聴かせればよいと言っても何もおかしくないクオリティの高いアルバム。そもそもデビュー作がこれなのが恐ろしい。

 

初心者にも通にも、勿論自分にも大満足。

 

個人的初心者おすすめ度 89点

個人的通向けおすすめ度 90点

個人的満足度 93点