今回はBABYMETALのThe Other Oneを紹介。
10曲それぞれにテーマがある、というコンセプトらしいこのアルバムはメンバーが成人を迎え(新しく正規メンバー入りしたMOMOMETALもギリギリ20歳)明るくはっちゃけキャピキャピ、といった音楽からは離れ、シリアスな曲が続く印象。
特に#2はSU-METAL自ら作詞した曲らしく、その曲もシリアスさが前面に出た楽曲になっている。
前作は結構作品の音楽性にバラエティに富んでおり、引き出しの多さを感じさせたが、今作はプログレ路線の楽曲が続くのもひとつの特徴か。
ただこれ、全体を通じて見ると個人的にはメタル…なのかこれ?と思ってしまうところがある。正直これハードロックとかそっちじゃん!みたいな感想はどうしても持ってしまう。
特に後半はメタルからどんどん離れていって、聴き終わった時に何聴いてるんだろうという気持ちには正直なった。
楽曲の完成度は非常に高いのだが、このレビューはあくまでメタルのレビューなので…正直個人的な満足度はちょっと低い。メタルとして見なければ88点くらい取れてるクオリティの作品なのですけれど。
クオリティは聴いて損は絶対にしないと断言出来る程によく、SU-METALの歌唱もそんじょそこらのアイドルとは比較にならないレベルにある。
前作はフォークメタル的な要素を備えた曲があるくらいチャレンジングだったので個人的な音楽の好みが引っかかるところがあったけど、今回はそれが無いのが理由としては大きいかもしれない。
コンセプト的にはこの路線がずっと続くとは思えないのでまた注視する必要はあると思うけど、正直かわいいとメタルを融合させ、kawaiiメタルというジャンルの先頭を走り続けてきたBABYMETALが帰って来る事は正直無いのかもしれないと正直思ったし、ある種ファンもここで着いていくかどうするかの分岐点に突き付けられてるのかなあ、なんて思ったり。まあ、アイドルとしての彼女らを追う人は関係無く着いていくんでしょうけど、あくまでファンとまでは行かず、1歩引いたところで「メタルアーティスト」として音楽を見ているするもとしてはそういう感想ですかね。
個人的満足度 78点
通向けおすすめ度 82点
初心者おすすめ度 85点
余談だけどSonata Arcticaが路線変更した時の皆もそういう感想だったのかなあ、とか考えてました。